副鼻腔炎

副鼻腔というのは、ほっぺた、眼と眼の間(眉間の奥)、おでこにある空洞のことです。この副鼻腔は鼻腔(鼻のなか)と細い道でつながっています。かぜや花粉症で鼻に炎症を起こすと、これらの空洞にも炎症が起きます。副鼻腔炎になると色のついた鼻みず、鼻づまり、痰、咳、発熱、頭痛、顔面痛(顔面の重たい感じ)などの症状が現れます。

副鼻腔って何?

副鼻腔とは鼻の周囲の顔面骨に埋まった空洞のことです。
副鼻腔は鼻の中とつながる4つの空洞(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)から成り立っています。ここに炎症をおこすと副鼻腔炎になります。

急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎急性副鼻腔炎はかぜをひいたときに発症することが多く、発症の引き金としてウイルス感染が原因と言われています。その後細菌感染に移行します。

急性副鼻腔炎の一般的な症状は、鼻づまり、粘り気のある鼻汁(はなみず)がたえず鼻から出たり、のどに流れたりします(これを後鼻漏と言います)。最初は水っぽい鼻汁ですが、だんだんと粘り気が出てきて、黄色や緑色っぽくなってきます。また発熱・熱感、頬の痛み、頭痛などを伴うこともあります。

治療は抗生物質や抗炎症薬を内服投与します。また副鼻腔内洗浄することもあります。鼻内の鼻汁やうみを取り除き、抗生物質などをネブライザーという器械を使って噴霧吸入することも大変有効です。

慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は急性副鼻腔炎を繰り返しているうちに、いつまでも症状が続くようになったものです。以前は慢性副鼻腔炎を「蓄膿症」と呼ぶこともありましたが、副鼻腔に膿がたまるようになった状態をそう表現しているにすぎません。この病気は3~5歳の幼児期にはすでに見られ、小児期に初めて起こることが多いです。症状は急性副鼻腔炎と同様に、鼻づまり、粘り気のある鼻汁、鼻汁がのどにまわる後鼻漏が多いようです。鼻がつまって頭が重くなってしまうため、嗅覚障害や集中力、仕事や勉強の能率が悪くなります。h原因としては細菌、アレルギーが多く、遺伝的な要因が関係していることもあります。ただ中には、虫歯、真菌(カビの菌)、できもの(腫瘍)などがもともとの原因になっていることもあり、注意が必要です。

治療は抗生物質や抗炎症薬などを内服投与します。また鼻内の鼻汁やうみを取り除き、抗生物質などをネブライザーという器械を使って噴霧吸入することも大変有効です。